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GⅠ尼崎センプルカップ完全ガイド
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GⅠ尼崎センプルカップ完全ガイド
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トップレーサーが集う注目の大会には、2024年の第39回グランプリ(住之江)を制しMVPに輝いたゴールデンレーサー毒島誠をはじめ、同優勝戦2着だった桐生順平や3着の茅原悠紀(ともにゴールデンレーサー)も参戦。実に豪華な顔ぶれだ。
中でも茅原悠紀は、2025年1月のプレミアムG1ボートレースバトルチャンピオントーナメント(常滑)で優勝。勢いがついており尼崎周年記念初Vは決して遠くないだろう。
一方、尼崎周年記念優勝歴でいえば松井繁がV5で断トツである。
これに対し、地元の吉川元浩は尼崎G1V4ながら周年はV1(2018年)。このシリーズで2つ目のタイトル奪取を目指すことになる。
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また、直近の周年覇者は昨年3月の開設71周年記念を制した島村隆幸。3カドからまくりを放つと並走となった秦英悟に競り勝ち自身3つ目の記念タイトルを手にしている。このシリーズもコース取りから注目だ。
そして、若手では2024年の最優秀新人選手に選ばれた藤原碧生に注目したい。2024年は3月に浜名湖ルーキーシリーズで初Vを果たすと、児島一般戦(6月)・若松ルーキーシリーズ(7月)・下関ルーキーシリーズ(9月)・児島一般戦(12月)で優勝。2025年も1月の多摩川ルーキーシリーズを制し完全に上昇気流に乗っているのだ。
このほか、第27回チャレンジカップ(下関)を制しSGウイナーの仲間入りを果たした河合佑樹や昨年V7と八面六臂(はちめんろっぴ)の活躍をみせた佐藤隆太郎などメンバーは多士済々(たしせいせい)。見どころ満載のシリーズである。
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淡水の尼崎はインが強い水面である。2024年1年間の1コース1着率は59.1%。全国24場の中で5番目だ。
一方、水面が広く握って回れるため、センターの連絡み率が高めなのも特徴。特に3コース攻めに注意したい。(以下は2024年1年間のデータ)
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このようにインとセンターが利く傾向があるため、引き波にはまりやすい2コースがやや不利。連絡み率が全国平均よりも低いのだ。覚えておきたい。
また、風は向い基調。直近5年間(2020~2024年)のデータに基づくと、大会が開催される3月は風速3~4mの向い風がメインだ。こうした緩やかな向い風はインに有利に働くことが多い。
反対に北よりの風が吹き、追い風や右横風基調になるとイン1着率が5割程度まで下がるので注意したい。
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尼崎の3連単平均配当額は7,173円。万舟率は15.8%となっている。ただ、これは2024年1年間の全レースが対象。ここからG2以上を抽出すると3連単平均配当額は6,549円と低くなっている。つまり記念戦線では内有利の傾向が顕著なのだ。
G1における3連単本線の基本ゾーンは、全体よりも率が上がる1,000円~2,000円である。
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一方で、高配当を期待する向きにも朗報がある。記念戦線では万舟率が17.0%と、全レースの15.8%よりも高いのだ。それも10,000円~19,990円の幅が最も厚くなっており、高い打点を狙うならこのゾーンだろう。条件はこうだ。
① イン1着率が下がる追い風の時
② 1号艇の平均スタートタイミングが2~4コース選手よりも遅い時
③ 3コースが得意な選手が3号艇に組まれている時
④ センターに伸び型モーターを駆るレーサーがいる時
尼崎を楽しむにはメリハリの利いた舟券作戦が肝要。状況を見極め、狙いどころを明確にして臨みたい。